通常の外来には必ず医師が常駐しており、看護師は医師の指示に従って医療行為を行うことが中心です。しかし、専門外来になると医師はおらず、看護師が患者の対応にあたります。その場合、患者は退院後の療養生活やリハビリについて、専門外来の看護師に相談することになります。医師の代わりに主体性を持てる専門外来は、看護師にとってやりがいのある職場だといえるでしょう。ただし、専門外来に勤務するのは、認定看護師や専門看護師などの資格を持った看護師に限られます。
得意分野に長けた看護師が、患者に専門的な知識やスキルに基づいて指示ができるのです。乳ガンや糖尿病から認知症の患者に対する家族の対処法まで、さまざまな分野の専門家として認められた看護師が対応します。専門外来を受診した患者は、療養生活やリハビリに関する適切な指示を受けることが可能です。ですが、医師のいない環境では相談が中心のため、看護師が医療行為を行う機会は他の外来に比べて少ないです。
日々進歩する医療技術を学びたいという看護師は、スキルを磨くことができる職場を希望するでしょう。また、経験の浅い看護師も医療技術の向上を最優先する傾向があります。そのため、専門外来の看護師は、多忙な勤務により患者とのコミュニケーション不足に悩んできた熟練者が多いといいます。専門外来では患者の訴えを十分に聴くことができるので、看護師も達成感や充実感を感じることができるのです。